小津安二郎の映画『東京物語』。
2012年、英Sight&Sound誌での世界の映画監督が選ぶ「史上最高の映画ベスト100」で見事、第1位に輝いた。
平山周吉と妻とみ。
故郷の尾道から東京の子供達を訪ねる。
しかし、子供達にはそれぞれの生活があった。
子供達に言われ、熱海の温泉に泊まることになる。
肩と肩を寄せ合う浴衣姿の二人。
一抹の寂しさを秘め、海を見つめる二人。
走馬燈のように二人の人生が流れるようだ。
また、終盤のシーン。
周吉(笠智衆)が「きれいな夜明けだった。」と語り、
紀子(原節子)と二人並んで海を見つめる。
フォーク・クルセダーズの北山修が作詞した『あの素晴らしい愛をもう一度』の中、
「・・・あの時 同じ花を見て 美しいと言った二人の・・・」
二人が同じ方向を見つめていることの深さを感じる。
「今は互いに見つめ合う二人ですが、
これからの人生、同じ方向を見つめ、苦楽をともに過ごし、
貴重な人生の日々を大切に築いていってください。
"face to face"から"shoulder to shoulder"へ」。
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