学校保健委員会

ドイツの哲学者カントは、背中にこぶがあり、せむしのように曲がっていた。
喘息でいつも苦しげに喘いでいた。
ある時、町に巡回医師がやってきた。
父はカントを連れて行った。

医師はカントに言った。
「気の毒だな、あなたは。
 しかし、気の毒だと思うのは、体を見ただけのことだよ。
 ・・・・・・
 心はどうでもないだろう。
 心までせむしで息が苦しいなら別だが、
 あなたの心はどうでもないだろう。
 死なずに生き延びているのは丈夫な心のお陰なんだから。
 それを喜びと感謝に変えていったらどうだね。・・・・」

この言葉が一つのきっかけとなり、大哲学者カントが生まれる。

先日、学校保健委員会が開催された。
生徒がパワーポイントを使って研究発表を行った。
テーマは、『睡眠と健康』。
内容を一言でいえば、睡眠は大切だ!

研究発表が終わり、最後に質疑応答。
学校医が参加していたので、生徒からいろいろと質問がでた。
生徒  「顔がよくて背が高い男はイケ面だと思います。
     寝る子は育つといわれてきたので、小さい頃からよく寝るようにしてきました。
     でも、169cmしかありません。
     もっと背を伸ばしたいのですがどうしたらよいでしょうか?」

学校医 「イケ面は確かに見た目はいい。
     しかし、いい男というのはスタイルだけじゃないと思うよ。
     心を磨いたら、もっと、もっといい男になれると思うけど・・・。
     ちなみに、私は167cmです。」

この生徒、きっといい男になるだろう!