仙台(その3)

受付時間まで30分程時間があったので、青葉城跡へ

てくてく歩いていくと、水面にいっぱいの睡蓮が現れた。
クロード・モネの『睡蓮』の絵画のようだ。

ところで、「睡蓮」と「蓮」の違いがよくわからないが、葉が丸型でないので睡蓮だと思う。

さらに歩いていくと、看板があった。
仙台城跡まで、18分、魯迅の碑・・・。

「魯迅」・・・・
懐かしさがよみがえってきた。
今から30年前、教育実習で魯迅の『故郷』を教えた。

当時の指導案が残っていたので、読み返してみた。

現代社会に通じるところがあると思う。

「「人間はいかに生きるべきか」の思索を深め、人間らしく、よりよく生きたいと願う心は、人間のだれもが生まれつき持っている本能的なものであり、だれもが興味や関心を深めるべき価値目標でもある。中学3年生ともなれば人生のさまざまな問題に対する疑問、悩み、よりよい生き方への思索などにも深い関心をもつようになってくる。このようなとき、本作品を通して、山河ばかりか人心までも荒廃していく故郷、人々の悲惨な状況と醜悪に生きる人々の姿、その現実の中から中国社会の変革を求め、人間の新しい生活を築かなければならないと訴えている魯迅の人間としての生き方を中心に、登場人物の生き方をじっくりと鑑賞させ、ひとりひとりの生徒が人間として生きるために、よりよい生き方を考えさせていきたい。人間思索の重要性を忘れさせつつある現代社会の中、このようなことを学ぶことは、これからの人生を歩む上で、きわめて大切なことであり、有意義なことであると考える。」

城跡から望む仙台の街は、青葉が心地よく、いい街だな~と思った。